Interview
人と人との繋がりを大切に 銘木と向き合い続ける。
何百年先にも残る仕事を。
代表取締役 山本洋介
2006年に、家業である今の会社へ入社しました。
大学では社会福祉士の資格を取得して、そのまま福祉の現場で働いていました。
母からずっと、「人と人との繋がりを大切にしなさい」と言われて育ってきたこともあって、社会福祉の仕事は自分に合っていたし、本当に楽しかったんです。
でも、私は6人兄弟の長男でもあるので、いつしか「家業を支えたい」という気持ちが強くなっていきました。
少し後になって母から聞いたんですが、先代である父が、私の入社をとても喜んでいたそうなんです。
その話を聞いた時は、戻ってきて良かったなと思いました。
小さい頃から木に触れて育ってきたので、自分としては自然な流れだったようにも感じています。
「和は栄え、争は亡びる」
祖父の教えを、今も大切にしています。
2015年に社長を継承しました。
経営者として、ずっと意識しているのは、職人一人ひとりの「こだわり」を尊重することです。
うちの会社は職人の集まりなんです。
木も一つとして同じものはないし、向き合い方もそれぞれ違う。だからこそ、それぞれの感性や技術を大切にしながら仕事をしていきたいと思っています。
そして、会社には先々代である祖父が残してくれた言葉があります。
「和は栄え、争は亡びる」
私はこの言葉が本当に好きなんです。
家族、社員、仲間。
周りに居てくれる人たちと助け合いながら、一緒に栄えていきたいと思っています。
何事も、継続と繋がりが大切。
だからこそ、どんな仕事でも丁寧に向き合いながら、積み重ねていきたいと思っています。
日本の森を、次の世代へ。
木を使い続けることに意味がある。
あまり知られていないことかもしれませんが、日本の国土の約7割は森林なんです。
そのうち約4割は、戦後に植えられた人工林だと言われています。
その木々が今、60年ほど経って伐採時期を迎えているんですが、木が使われなくなることで山に人が入らなくなり、これから山が荒れていくことも心配されています。
だからこそ、私たちが継続して木を購入して、流通させて、使い続けていくことには大きな意味があると思っています。
日本の限りある資源を、しっかり循環させていきたい。
そして、何十年、何百年という時間をかけて育った木の歴史を感じながら、豊かに暮らしていただきたいと思っています。
銘木を、もっと身近に。
「T-KRAFT」に込めた想い。
「T-KRAFT」は、銘木の世界をもっと身近に感じてもらいたくて立ち上げたブランドです。
銘木というと、どうしても“敷居が高いもの”と思われがちなんですが、もっと気軽に生活の中に取り入れてほしいと思ったんです。
まな板やカッティングボードなど、毎日の暮らしの中で自然と木に触れてもらえるものを作っています。
まずは気軽に使ってもらえたら嬉しいですね。
天然木は、使い込むほどに色や風合いが変わっていきます。
その変化も楽しみながら、長く付き合っていただけたらと思っています。
一方で、重要文化財のように、何百年先にも残っていく仕事に携わらせていただくこともあります。
身近な暮らしの道具から、歴史に残る建築まで。
銘木を使い、職人の手仕事でつくる文化を、次の世代へ繋げていきたいと思っています。
海外へ、日本の木の価値を届けたい。
8年かけて続けてきた挑戦。
台湾を中心に、海外への販売活動も続けてきました。
行政の方や、たくさんの方に助けていただきながら、気付けば8年ほどになります。
正直、すぐに結果が出る仕事ではありませんでした。
でも最近になって、ようやく少しずつ芽が出てきた感覚があります。
だからこそ、このご縁や流れを大切に育てていきたいと思っています。
日本の木材や職人技術の価値を、海外にももっと知っていただきたいですね。
何百年先にも残る仕事を。
人との繋がりを大切に、銘木と向き合い続ける。
今、周りに居てくれる人を大切に。
それが、自分の変わらない想いです。
これからも、今周りに居てくれる人たちを大切にしながら、自分の仕事を続けていきたいと思っています。
派手なことをするというより、日々を丁寧に積み重ねていくこと。
人との繋がりを大切にすること。
そして、日本の木や職人の技術を、未来へ繋げていくこと。
それが、自分にできる仕事だと思っています。